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デスクに置かれたカレンダーと結婚指輪、小さな靴、鍵

INSURANCE STRUCTURE & COMPARISON GUIDE

人生の節目ごとに、
保障を見直す。

結婚・出産・住宅購入・退職という代表的な節目で、公的保険と民間保険の両面から何を確認すればよいかを整理します。

最終更新

結婚のタイミング

結婚は、家計や扶養関係が大きく変わる代表的な節目です。配偶者の扶養に入るかどうかで公的医療保険や公的年金の加入区分が変わり、保険料の負担や将来受け取れる年金の種類にも影響します。また、共働きを続けるのか、どちらかの収入に家計を大きく依存する形になるのかによって、万一の際に必要となる死亡保障の考え方も変わってきます。

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この段階では、大きな保険金額の保険にすぐ加入するのではなく、まずはお互いの現在の加入状況(独身時代に加入した保険の保障内容や受取人の設定)を確認し合うことが出発点になります。受取人が親のままになっている保険がある場合は、配偶者に変更するかどうかも含めて話し合っておくとよいでしょう。

共働き夫婦の場合は、どちらの収入が家計の中心になるかによって、必要保障額の配分も変わってきます。片方の収入への依存度が高い場合は、その人の死亡保障を厚めに設定し、もう一方は葬儀費用程度の最低限の保障にとどめるという配分も一つの考え方です。夫婦それぞれのキャリアプランや働き方の見通しについて話し合いながら、保障のバランスを決めていくことが実務的な進め方になります。

出産・子どもの成長

出産を控えたタイミングや子どもが生まれた後は、必要保障額が最も大きくなりやすい時期です。必要保障額の考え方で解説したとおり、子どもが独立するまでの生活費・教育費の総額と、遺族年金など公的な備えとの差額を見積もり、不足分を死亡保障で補うという検討が中心になります。

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教育費の準備方法としては、学資保険のほか、NISA等を活用した積立投資という選択肢もあります。子どもの人数や年齢差によって必要な時期・金額が変わるため、第一子誕生時に決めた保障内容を、第二子以降が生まれるたびに見直すという運用も一般的です。医療保険・がん保険についても、家族の生活を支える立場になったことを踏まえて、保障内容が現状に合っているかを確認する良い機会です。

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出産にあたっては、健康保険から出産育児一時金が支給される仕組みや、産休・育休中の社会保険料免除といった公的な制度も整えられています。これらの公的な支援制度を把握したうえで、それでも不足すると考えられる部分に絞って民間保険を検討すると、過剰な保障に偏らずに済みます。子どもの人数が増えるたびに、教育費の総額や必要な保障額も変わるため、第二子・第三子が生まれるタイミングでも同様の見直しを行うとよいでしょう。

住宅購入のタイミング

住宅ローンを組んで住宅を購入する際は、多くの場合、団体信用生命保険(団信)にあわせて加入します。団信に加入すると、契約者に万一のことがあった場合に住宅ローンの残債が保険金で完済される仕組みのため、住居費という支出項目の性質が大きく変わります。生命保険の種類と必要保障額を見直す際は、団信でカバーされる部分を必要保障額の計算から除外して再計算することが重要です。

あわせて、購入した住宅の火災保険・地震保険への加入・見直しも必要になります。自動車・火災保険の仕組みで解説したとおり、建物の構造や所在地の水災リスク区分によって保険料や補償内容が変わるため、住宅購入のタイミングで複数の選択肢を比較検討するとよいでしょう。賃貸から持ち家に移る場合は、借家人賠償責任保険など賃貸特有の補償が不要になる一方、建物自体の補償が新たに必要になる点にも注意してください。

マンションを購入する場合は、専有部分と共用部分とで補償の範囲が異なる点も確認が必要です。共用部分については管理組合が契約する保険で対応されることが一般的ですが、専有部分の火災・水漏れ等については個々の区分所有者が自分で火災保険に加入する必要があります。管理組合が契約している保険の補償範囲を事前に確認し、重複や漏れがないように自分の契約内容を調整するとよいでしょう。

退職・老後のタイミング

退職が近づく時期は、それまでの死亡保障を維持する必要性が薄れていくタイミングでもあります。子どもが独立し、住宅ローンも完済していれば、大きな死亡保障の必要性は結婚・子育て期と比べて相対的に低くなることが一般的です。一方で、退職後は公的医療保険の負担割合や、勤務先の団体保険による保障が終了することが多いため、医療保険・介護保険の保障内容を改めて確認する必要が出てきます。

また、退職を機に、それまで加入していた生命保険を減額したり、不要になった特約を外したりすることで、保険料負担を見直せる場合があります。反対に、保険料払込が満了していない契約については、払込方法(短期払い・終身払い)によって、退職後の家計に与える影響が異なるため、契約時に確認した払込方法を改めて振り返っておくとよいでしょう。老後の生活設計全体については、公的年金の受給見込み額を確認したうえで、不足分をどう補うかという視点で保険を位置づけることが基本になります。

介護についても、退職前後の時期に検討しておきたいテーマです。公的介護保険は40歳以上が加入し、要介護・要支援の認定を受けると介護サービスを一定の自己負担割合で利用できる仕組みですが、施設利用料の全額や、自宅での介護に伴う住宅改修費などは自己負担が残る部分もあります。民間の介護保険や医療保険の介護特約を検討する場合は、公的介護保険で受けられるサービスの範囲を先に確認したうえで、不足分を補う形で考えることが、生命保険や医療保険の検討と同じ基本の順序になります。

そのほかの見直しのきっかけ

結婚・出産・住宅購入・退職以外にも、転職による勤務先の福利厚生の変化、離婚による扶養関係の変化、独立・起業による公的保険の加入区分の変化などが、保険を見直す代表的なきっかけになります。いずれの場合も、まず公的保険の加入区分がどう変わるのかを確認したうえで、民間保険で補うべき部分を再計算するという保険の全体像で示した基本の順序に立ち返ることが有効です。

特に転職の場合は、勤務先の団体保険や企業年金の有無によって、公的年金に上乗せされる保障の水準が大きく変わることがあります。転職先の福利厚生の内容を確認し、それまで勤務先の団体保険で備えていた保障が失われる場合は、個人で加入する保険で補う必要がないかを確認しておくとよいでしょう。独立・起業する場合も同様に、厚生年金から国民年金への切り替えなど、公的保障の水準が変わる点を踏まえて保障内容を見直す必要があります。

見直し時のチェックリスト

以下の項目を確認しながら見直しを進めると、公的保険との重複や、必要な保障の抜け漏れに気づきやすくなります。

  • 直近のライフイベントで、公的保険の加入区分(扶養・年金種別等)が変わったか
  • 受取人の設定が現在の家族構成に合っているか
  • 住宅ローンに団体信用生命保険が付いた場合、必要保障額の再計算をしたか
  • 火災保険・地震保険の補償内容が、現在の住居の状況に合っているか
  • 勤務先の団体保険・福利厚生の内容に変化がないか
  • 介護が必要になった場合、公的介護保険でどこまで対応できるか
  • 転職・独立に伴い、年金の種別(厚生年金・国民年金)が変わっていないか

よくある質問

見直しはどのくらいの頻度で行うべきですか。

決まった頻度があるわけではありませんが、結婚・出産・住宅購入・転職・退職といった大きなライフイベントのたびに確認することが基本です。イベントがない期間であっても、3年から5年に一度は保障内容が現状に合っているかを振り返るとよいでしょう。カレンダーや家計簿アプリに見直しの時期をメモしておくと、忘れずに継続しやすくなります。

保険の見直しは誰に相談すればよいですか。

各保険会社の窓口に直接相談する方法のほか、複数の保険会社を横断的に扱う保険相談窓口に相談する方法もあります。どちらの場合も、担当者から提示された内容の理由を確認しながら、自分の状況と照らし合わせて判断することが大切です。

見直しの結果、保険を解約したほうがよい場合はありますか。

必要保障額の再計算の結果、既存の保障が過大になっていると判断される場合は、減額や解約という選択肢もあります。ただし、解約すると健康状態によっては同条件での再加入が難しくなる場合があるため、解約は既存の保障が明確に不要になったと確認できてから行うとよいでしょう。

複数の保険に加入している場合、どこから見直せばよいですか。

まず死亡保障・医療保障・貯蓄性商品というように保険の性質ごとに分類し、それぞれの保障内容と保険料を一覧化することから始めると、重複している部分や不足している部分が見えやすくなります。一覧化する際は、証券番号・保険期間・保険金額・受取人といった基本情報もあわせて整理しておくと、その後の見直し作業がスムーズになります。

まとめ

保険の見直しは、ライフイベントによって公的保険の側の条件が変わるたびに、必要保障額を再計算するという作業の繰り返しです。保険の全体像で示した「公的保険で足りる部分を確認し、不足分だけを民間保険で補う」という基本の考え方に、その都度立ち返ることが、無理のない保険の付き合い方につながります。保険は一度加入したら終わりではなく、家族構成や収入、公的保険の制度そのものが変化していく人生の中で、そのつど条件を確認し直していくものだと捉えておくと、過不足のない備えを続けやすくなります。

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